
この記事は2021年1月17日(日曜日)未明に書きました。
各所で共通テスト2021の解答が公表されましたので、英語(リーディング)の解説を書くことにしました。
従来のセンター試験より思考力が求められる側面が強いので、解説の必要性があるかなと思ったからです。
問題はここには載せませんので、各自ご用意ください。
第1問 A
設問文のrequest=依頼する、頼むなのでそれに類する表現を探します。
Can you ~?が依頼を表すため、それにあたります。
共通テスト英語(リーディング)では、言い換え表現を探すことが重要です。
そこが突破できれば選ぶのは簡単ですね。
「bring」だけでも、「USB memory」だけでも、もちろん両方に注目しても1番が選べます。
ジュリーは2つ目のメッセージで「USBメモリースティックが見つかった」といっているので、
「I'm really glad to hear that.」(that=ジュリーのカバンのなかにUSBメモリースティックがあったこと)
が正解です。番号では2番ですね。
第1問 B
本文5行目に言及があります。
選択肢の「seven days」(七日間)が「a week or so」(一週間かそこら)に言い換えられているのがポイントです。正解は4番。
Pacer会員の特典を表で確認します。
・Eメール
・オンラインマガジン(にアクセスできる)パスワード
・毎週のビデオメッセージ
ですね。
これを説明しているのが4番(ビデオメッセージとオンラインマガジンへのアクセス)です。
「パスワードがあればオンラインマガジンにアクセスできる」と考えるのがポイントです。
本文下から4行目に言及があります。
「either A or B」は「AまたはBのどちらでも」という意味なので、同じランクの更新でも上位のランクへの変更でも50%割引(=半額)で可能になるとわかります。
選択肢3に「half price」(半額)とあるので、これが正解です。
これも言い換え表現に注意する問題ですね。
第2問 A
Singingのスコアに注目します。正解は2番ですね。
設問の「positive」と「critical」がそれぞれ「プラス評価」「マイナス評価」の意味になることに注意します。
「プラス評価」と「マイナス評価」は対義語です。対比構造を示します。
したがって、コメントのなかに「but」(逆接⇒対比構図を示す)がある2番(Leigh)が正解です。
事実を選ぶ問題です。意見を選ばないように注意します。
・「I think」は意見ですね。「I think they need to practice more.」は意見なので選びません。
・「can」などの助動詞は意見を表します。
・未来のこと、将来のことは確定していないので事実ではありません。個人の予想・意見扱いです。
以上から1番が正解です。(1番の内容が3人の審査員のコメント欄に書かれていることからも判断できます。)
意見を選ぶ問題です。事実を選ばないようにしましょう。
・数値は事実を表します。この問題ではスコアが数値化されています。
・ウェルズさんの意見が他の審査員からの同意を得た⇒意見の「同意を得た」ことは「事実」です。
・審査員のコメントにより順位が決まった⇒審査員の「意見」により順位が決まったことは「事実」です。
・「S seem C」は「S=Cのようだ」となるので意見を表します。
よって正解は3番です。
審査員たちが述べた審査基準を読み取ります。
最重要の審査基準:パフォーマンス⇒4.9のサイレントヒルが一位となる
次に重要な審査基準:曲のオリジナリティ⇒5.0のグリーンフォレストが二位となる
ということで順位が確定します。正解は5番です。
第2問 B
ケンが差出人のメールに「made the schedule an hour and a half shorter」とあるので、4番が正解だとわかります。
事実を選ぶ問題です。
・「~がいる/ある」は、内容が合っていれば事実です。
・「~が必要だ」は意見です。
・「hope」が示す内容は未来の話なので意見です。
・「should」などの助動詞は意見を表します。
よって、4番が正解です。
エネルギーの節約がこの方針の目的であると考えているのはケンです。
バーガーさんはエネルギーの節約とこの方針は関係ない(has nothing to do with)としています。
よって2番が正解です。
事実を選ぶ問題です。
・importantなどの評価を示す語は意見です。
・数値は事実を示します⇒「深刻な犯罪が5%増えて安全でなくなった」が事実です。
よって正解は2番です。
ケンの反論を選ぶ問題です。
ケン:この方針を撤回してほしい⇔バーガー:生徒の安全面に配慮してこの方針を堅持したい
⇒ケンからバーガーに反論するとしたら安全面に関する内容になります。
よって、正解は1番だと判断します。
(「energy budget」「the budget」「study hours」はバーガーさんの意見とは無関係です。)
第3問 A
「inexpensive」で「the service is brilliant」なので、コスパが良いという評価をしていると考えられます。
よって、3番が正解です。
・空港からビクトリア駅への移動:電車orバス
電車での移動時間は35分だが、乗り換えに7分かかる⇒所要時間は35+7=42分
バスの所要時間は40分
⇒バスを用いる。
・ビクトリア駅からホテルへの移動:バスor徒歩
バスでの移動時間は通常10分だが、2021年夏までは道路工事の影響で30分かかる。
徒歩では20分
⇒徒歩で移動する。
以上より、正解は2番。
第3問 B
出来事を時系列順にならべる問題です。
・数か月前:セーラがお金を寄付する
・数か月前を過去形で表現している箇所で「had asked」(=過去完了)であらわされている部分
⇒数か月前よりも過去(大過去)である。
・先月:セーラがイベントに参加する。
・その後:セーラが「the idea」をケイティに伝える。
「大過去」は過去よりも昔を表現していることに注意すると、時系列では4⇒2⇒1⇒3となります・
サクラインターナショナルセンターがどんな場所なのかを読み取る問題です。
第2段落「for 人 to V」に注目して、「日本人と外国人の住人がお互いを知る場所」と読み取ります。
選択肢にある「develop friendship」が「get to know each other」の言い換えと考えます。
正解は2番です。
セーラが「まずこれをしてね」と言っている部分を探します。
「Please email me today!」と言っているので、それに該当する選択肢を選びます。
「contact」(連絡をとる)がそれにあたります。
選択肢2が正解です。
第4問
エマ先生からのメールによると、ゲストは学校の最寄駅に9:20に到着します。よって、109に乗ります。
また、ゲストたちはひばり駅にあるモールで5時から1時間ほど買い物をしたあとで電車にのり、6:30のホテルでの夕食に間に合うように帰ります。
(「モールがひばり駅にあること」はナツキのメールで、1時間買い物をしたあとで6:30までに戻ることはエマ先生のメールで読み取ります。)
駅からホテルへの所要時間は数分ということなので、18:22分に駅に着く239に乗ります。
選択肢でいうと、1番と5番です。
ナツキがメールで「水族館には一番空いている時間に行こう」と言っているので、グラフを参考にして15時~16時の間に水族館へ行くと考えます。3番目の予定(15:30の予定)が水族館であるとわかります。
問1で見た通り、最初の予定は学校に行くことです。
また、モールで買い物をしてからの帰宅となる予定です。最後の予定がモールです。
よってD⇒B⇒A⇒Cとなり2番が正解です。
エマ先生が「像の下で食べよう」と言っています。
また、ナツキのメールに「像は学校の隣の公園にある」とあるので2番が正解です。
・学校の最寄り駅への移動は電車
・学校の最寄り駅から学校への移動はスクールバス
・ホテルの最寄り駅からホテルへは徒歩
なので、使用しない移動手段は「タクシー」です。
選択肢2が正解です。
エマ先生のメールに「このプログラムの目的は科学の知識を学ぶこと」とあるので、それに即した行き先を選びます。
「ひばり宇宙センター」がこれに該当します。選択肢4が正解です。
大問5
与えられている英文では、
・主人公は牡牛・アストン(1枚目のスライドのイラストからそう判断します)
・彼の最大の特徴はジャンプすること
なので正解はそれらを含む3となります。
主要な登場人物・脇役を選ぶ問題です。
主要な登場人物は
・アストン(主人公)
・サビーネ
そして
・ポニーのレオン(第3段落に加えて最終段落にも登場するので、上記2人以外にいるとすればこいつ、と判断します。)
よって、正解は4番です。
出来事を時系列順に並べる問題です。
選択肢は5つですが、スライドには4つしか空所がありません。
したがって、1つ不要なものが混じっています。
「数百キロの移動」はショーへの出演を開始して好評を博してからのものと考え、「start going to shows」より後と考えて不要とします。
他は
「サビーネが農場で働き始める」
⇒「サビーネが309とその母牛を買い取る」
⇒「サビーネが309を散歩に連れて行く」
(⇒サビーネが309に「アストン」という名前をつける)
⇒アストンが18か月かけてジャンプを覚える
という順番であると考えます。
選択肢でいうと4⇒3⇒5⇒1です。
アストンの能力について記述されている箇所を探します。
スライド中の「walking,galloping…」に注目して、この近辺に注目します。
スライドにはない能力として、
・サビーネを背中に乗せた状態でのジャンプ(付帯状況のwithに注意)
・間違いを自力で正す
があります。
よって、選択肢3・1が正解です。(答える順番はどちらが先でも大丈夫です。)
「Now」なので現在形で書かれている箇所から探します。
・本文のfollowers⇒選択肢のfans
・本文のgrowing⇒選択肢のincreasing
が言い換えとなっています。正解は1です。
第6問 A
unable to walk straight or unable to see clearlyと考えます。
等位接続詞orの前後で重複するunable toが省略されているわけですね。
・un-は否定語なので「not clearly」⇒「unclear」
・「see」⇒「vision」
という言い換えに注目して、正解は4番です。
本文に「may have trouble sleeping」があるので、選択肢3が正解とわかります。
spottersは「ビデオリプレイ」「visible indications of concussion」とあるので、
・「indications」⇒「signs」
・「visible」⇒「identify」
と考えて、選択肢4が正解と考えます。
ポスターの最終行の内容⇒最終段落から探す
最終段落に「take further measures」とある⇒「new rules and guidelines」に注目して選択肢2を正解と考えます。
第6問 B
設問中に「science」があるので、本文第1段落の「Scientific discoveries」に注目します。
続く箇所に「from many other plants」とあるので「new options」選択肢3を選びます。
(「他の植物からも砂糖がとれる⇒新しい選択肢を得られた」と考えます。)
本文中の情報により、
・HFCS:砂糖の1.2倍の甘さ
・Ace-Kとアスパルテーム:砂糖の200倍の甘さ
・ステビア:砂糖の300倍の甘さ
・アドバンテーム:砂糖の2万倍の甘さ
なので、正解は3番です。
・第3段落:ステビアは植物の葉からつくられる⇒選択肢3が正解。
・第5段落:キシリトールとソルビトールはカロリーが低いが消化が遅い⇒選択肢5が正解
(「slowly」⇒「not quickly」)
筆者の主張を選ぶ問題⇒最終段落の「need to V」(~する必要がある≒~するべきだ)に注目する。
「様々な選択肢を比較検討し、必要性や環境に応じた甘味料を選ぶ必要がある」
⇒4が正解と考える。